浜松教会の教会員が長崎、五島列島などを旅行した記録を、こちらのページをお借りして書かせていただきます。
五島列島への行き方には、フェリーと飛行機があります。
今回の旅行では、往路は飛行機、復路はフェリー(ジェットフォイル)を使いました。長崎-五島間は飛行機なら30分ですが、フェリーで行こうと思うと、3時間以上掛かります。(長崎空港が長崎市内からバスで50分+長崎港から五島列島までもフェリーで1時間半~3時間+乗り継ぎ時間)
飛行機は、ボンバルディア製DHC-8-201型の双発ターボプロップエンジン機。軽快なプロペラ音で離陸も軽そうでした。
五島列島福江島の空港は、五島福江空港という名の小さな空港で、ボーディングブリッジが無いために、飛行機自体のタラップで滑走路の脇に直接下ります。滑走路のすぐ近くを歩けるのは楽しい。
福江島に着いて、レンタカー(三菱i-MiEV)を借りて、まずは福江港から車で15分ほどの鐙瀬溶岩海岸へ移動。
駐車場上にあるビジターセンターの展示内容はしょぼいですが、ここで五島列島の地質図を頭に入れておくと後で五島列島の景色がよく理解できます。
鐙瀬溶岩は、鬼岳から流れ出た玄武岩溶岩でできた海岸です。ゴツゴツした岩ばかりなので、潮だまりがたくさんあって、色んな海の生き物が観察できます。イソギンチャクやウニはもちろん、タコまでいました。
お昼御飯は福江市街の福江文化会館の近くにある「やぐら寿司」でお寿司と五島うどんをいただきました。
五島うどんは細麺の少し柔らかいうどん。あご出汁が甘くておなかに優しい美味しいうどんでした。お寿司はネタが新鮮でプリプリでした。
福江港でお昼を食べた後、そのまま北上して堂崎教会へ。福江港から堂崎教会までは車で15分ほど。
教会の少し手前に車を置き、歩いて向かいます。
堂崎教会は入口の受付に人がいて、拝観料(300円)を払って入ります。以下、教会紹介から抜粋引用。
『明治12年(1879)パリ外国宣教会マルマン師によって、堂崎に仮聖堂が建立され、ここを弾圧後の五島における宣教活動の拠点とした。後任のペルー師に よって建て替え工事が行われ、明治41年(1908)5月10日、現在の赤レンガ、ゴシック様式の天主堂が完成し、日本二十六聖人に捧げられた。当時の建 築技術を物語る証しとして昭和49年(1974)4月9日長崎県の文化財に指定された。』
かぎ針状になった湾の内側の海辺にあるため、透明度の高い静かな海とレンガ色のコントラストが素敵でした。五島の棟梁鉄川与助さんがペルー神父の指導を受けて建てた教会で、漆喰塗りのリブ・ヴォールト天井(こうもり天井)が美しかったです。
堂崎教会から海岸沿いの細い道を西へ車で30分ほど走ると、水の浦教会に着きました。
現存する中では、日本で一番大きい木造の教会堂とのこと。坂の上にあり、天に向かって白亜にそびえる立派な教会です。
ここも鉄川与助さんが建設し、美しい漆喰塗りのリブ・ヴォールト天井(こうもり天井)が見られます。
この教会の見どころは、建物はもちろんですが、この写真の門柱と教会の上にある墓地です。
とても急な階段を上った先に「私は門である。私を通って入る人は救われる」と刻まれた門柱があり、その先に白亜の教会がある。
また、急な坂の途中にある墓地には14のレリーフが置かれ、ヴィア・ドロローサ(悲しみの道)が作られていて、カトリックの方々の深い信仰がよく伝わってきます。
水の浦教会から車で西に10分弱で貝津教会に着きました。
狭い道から入るので、ナビがあってもちょっと迷いました。
貝津教会の建物自体はシンプルで素朴な作りですが、ステンドグラスはとても美しい。
装飾の少ない会堂内のイスや床や柱に、赤、青、緑色の鮮やかな光が差し込むと、一気に華やかな会堂に変わります。
西洋の多くの教会は会堂が大きすぎてステンドグラスからの光がごく一部にしか差し込まないため、これまでステンドグラスの良さが十分に分からなかったのですが、貝津教会のように小さな会堂に対して大きなステンドグラスを配することで、ステンドグラスの良さがよく分かりました。
また、ここのステンドグラスは、通常の金属の枠ではなく、木の枠を用いることによって、より素朴で柔らかい味わいが出ているなと感じました。
貝津教会から車で10分ほど、福江港から車で40分ほどの福江島西岸にある高浜海水浴場に着きました。
白くて遠浅の砂浜に、青い海!
夏に来たらぜったい泳ぎたくなるビーチでした。
しばらく青い海を見てのーんびりしました。
初日最後に訪問したのは、福江島南西端にある井持浦教会。
高浜海水浴場から車で25分くらいでしょうか。
まず、教会に入る前に、「いらっしゃい」とイエス様に迎えられます。
マタイ11章28節を「来なさい」ではなく、「いらっしゃい」というところに、イエス様の深い愛をあらためて覚えます。
土曜日の夕方で、会堂ではミサの前の祈り会をしておられました。式文を持っていないので、まったくついて行けませんでしたが、ここは祈りの家なんだということが伝わってくる祈り会でした。明日のミサがまた楽しみになりました。
大瀬崎展望所からの夕日。東シナ海に沈む夕日が幻想的。
普段は海に沈む夕日なんて見られないからかな?
大瀬崎は、沖縄返還までは日本の最西端だった場所です。
見えている大瀬崎灯台まで歩いて30分とのことでしたが、そこまでの元気がなく断念。
ちょうどハチクマ(タカの仲間でハチを主食にする珍しい鷹です)の渡りのシーズンで、明日旅立つたくさんのハチクマたちが羽を休めていました。多い朝には数千羽のハチクマが蚊柱のような鷹柱を作り、上昇気流に乗って中国まで600kmを渡るそうです。